CANDY Pi
Lite

CANDY Pi Lite は低速〜中速通信に適したRaspberry Pi・Tinker Board向けLTE通信ボードです。
速度が限られた通信環境において効果的に動作するようにハードウェア、ソフトウェアの両面から全体的に最適化しました。
機種ラインアップ
3キャリア対応のマルチキャリア版をご用意しています。
CANDY Pi Lite LTE-M

NTTドコモ・au/KDDI・ソフトバンクネットワーク向け
CANDY Pi Lite LTE

NTT docomo Xi LTE回線(MVNO含む)
CANDY Pi Lite LTE-M
3キャリアの認証取得状況は以下の通りです。
- NTTドコモ・・・LTE-Mのみ認証取得済み
- KDDI・・・LTE-Mのみ認証取得済み
- ソフトバンク・・・LTE-MおよびNB-IoT共に認証取得済み
本製品は、日本国外での利用を想定した無線帯域に対応しており、搭載しているモジュールは、CE、FCC、GCFなどの認証を取得済みです(実際の利用においては、現地での個別の手続きが必要です)。なお、海外で利用される場合は、EDGE・GPRSの利用も可能です
また、全地球衛星測位システム(GNSS)にも対応しており、最新のソフトウェアではコマンドラインによる利用やCANDY REDによる視覚的なプログラミングとしても利用可能です。
また、付属のUSB拡張ボードを使用したUSB接続を行なった場合は、専用のシリアルポートからNMEA形式のデータを読み取ることができます。
本製品は日本国内の技術適合証明も受けたモジュールとアンテナを同梱していますので、安心して個人利用、学校での研究・教育利用、企業等での試作用途から製品への組み込みなど事業用途まで幅広い目的でご利用いただけます。
アンテナについては、お問い合わせいただければ同梱品以外のご案内も可能です。
CANDY Pi Lite LTE
低速〜中速通信に適した「Raspberry Pi(ラズベリーパイ、またはラズパイ)」向け4G/LTE通信ボードです。 NTT docomo Xi LTE回線(MVNO含む)をご利用いただけます。
製品特徴
シリアル接続とUSB接続の両対応
標準使用時には、Raspberry PiやASUS Tinker Boardからシリアル接続で通信モジュールを使用します。このためUSBケーブルを用いない分、コンパクトにご利用いただけます。
また、付属のUSB拡張ボードを使用すると右の写真のような形で装着することができます。この状態では、USBケーブルを利用することにより、USB接続で通信モジュールをご利用いただけます(USBケーブルは付属しておりませんのでご利用者の方にてご用意ください)。
どちらの接続方法であっても、仕様上の通信速度は以下の通りとなります。
LTE-M(Cat M1)通信・・・ Max. 375Kbps (下り), Max. 375Kbps (上り)
NB-IoT(Cat NB1)通信・・・ Max. 32Kbps (下り), Max. 70Kbps (上り)
※いずれの通信速度も技術規格上の最大値であり、実使用速度を示すものではありません

よりスリムに、よりコンパクトに、省スペース設計
より小さく、薄く収められるように設計しました。
Raspberry Pi Zero WHやModel A+を一緒に利用すれば、よりコンパクトな運用も可能になります。
限られたスペースの機器や設備にも、これまでよりも適合しやすくしています。
さらに上に別のボードを載せても、これまでよりスリムになります。
UARTを占有しない、スマートな設計
「CANDY Pi Lite LTE-M」標準使用時のシリアル接続では、限られたUARTのピンを占有しません。このため、すでにUARTをお使いの方やRaspberry Pi付属のBluetoothをお使いの方も、本ボードを取り付けて利用することができます。
USB拡張ボードで追加のUARTやGPIOも利用可能に
付属のUSB拡張ボードは、通信モジュールをRaspberry PiやASUS Tinker BoardとUSB接続する役割に加え、さらに追加のUARTやGPIOも提供します。
このUARTを経由して、Raspberry PiやASUS Tinker Boardから別のUART機器を接続して通信することも可能です。
本UARTを使うシリアルポートは、標準的なインストール手順だけで利用することができます。このシリアルポートを使うための特別な設定は不要です。
ただし、USB拡張ボードに取り付けるピンは同梱していませんので、ご利用者の方にてご用意ください。

DCジャックを標準搭載
「CANDY Pi Lite LTE-M」は、DCジャックを標準搭載しています。5VのACアダプターをご利用いただけます。
ACアダプターをご利用の場合は、Raspberry PiやASUS Tinker Boardへの給電も行います。「CANDY Pi Lite LTE-M」自体は、USB給電されたRaspberry PiやASUS Tinker Boardでも動作することは可能です。しかし、ご利用の状況によっては電力が不足する場合もございますので、実際のご利用シーンに合わせてACアダプターをご利用するか、Raspberry PiやASUS Tinker Boardからの給電をされるかご判断ください。
<ASUS Tinker Board Sでは一部ご利用いただけません>
RASPBERRY PI専用OSイメージファイルをご用意しています
「CANDY Pi Lite LTE-M」を使うための専用イメージがダウンロード可能です。「balenaEtcher」などの優れたSDカード書き込みツールを使えば、5分程度でセットアップが完了します(ブログの紹介記事はこちら)。
お手持ちのWindowsやMacから、APNの設定をテキストファイルで保存するだけでご契約の回線に接続可能です。
本イメージは、「CANDY Pi Lite LTE-M」の対応するすべてのRaspberry Piでご利用頂けます。
省データ通信量利用のための設定
インターネットへ接続するソフトウェアは、なるべく余計なインターネット接続を行わないように標準で設定されています。
一方でこのような設定がご利用シーンに合わない場合は、ご利用者の方が変更することが可能です。
IPV6対応
「IIJmio タイプD」、法人向け「IIJモバイルサービス/タイプI(フルMVNO)、タイプD」にてIPv6またはIPv4/IPv6デュアルスタックをご利用の場合は、IPv6ネットワークへ対応しています。このため、これらのSIMカードを利用すると、お使いのRaspberry PiやASUS Tinker Boardにて、すぐにIPv6環境をご利用いただけます。
外部の攻撃から守る、自動ファイヤーウォール設定
「CANDY Pi Lite LTE-M」向けのソフトウェアをインストールすると、自動的に「UFW」(Uncomplicated Firewall、簡単設定ファイヤーウォール)と呼ばれるツールを利用してファイヤーウォールを設定します。これにより、外部からのアクセスを遮断することができるようになります。
これは、インターネット接続時にキャリア側からグローバルIPが割り当てられることがあり、外部からのRaspberry PiやASUS Tinker Boardに対するアクセスについて無防備になるおそれがあるため、アクセスを制限するような仕組みとして設定しているものです。
GNSS/GPSモジュールを搭載
通信モジュールは、標準でGNSS/GPSに対応しています。
CANDY LINEの提供するコマンドラインツールをご利用いただくと、CANDY REDやコマンドラインからGNSS/GPSの状態を制御することができます。また、付属のUSB拡張ボードを使用したUSB接続を行なった場合は、専用のシリアルポートからNMEA形式のデータを読み取ることができます。
CANDY LINEの提供するコマンドラインツールでは、GPS、QZSS、Galileo、GLONASS、北斗に対応しています。詳細は、利用ガイド「GNSSの制御」をご覧ください。
IOTビジュアルプログラミングツール CANDY RED
標準のインストール手順に従うと、自動的にビジュアルプログラミングツール「CANDY RED」(キャンディレッド)をご利用いただけます。GUIデスクトップからブラウザーで、あるいはLAN/無線LAN経由でパソコンやタブレットでエディターにアクセスしてRaspberry PiやASUS Tinker Board上にプログラムを配置することができるようになります。
「IoT/M2M展2018春」にて展示したデモも動かせるようなフロー(実行プログラムのようなもの)も公開しておりますので、ご覧ください!
最初からログインが必要になっていますから、第三者によってデバイスのアプリケーションを変更されるリスクを低減させることができます。

倒れても起き上がる、WATCHDOGが標準で有効に
離れたところに置いた「CANDY Pi Lite+」が確実にオンライン状態でいられるようにするために、Raspberry PiやASUS Tinker Boardがハードウェアとして備えるウォッチドッグ機能(死活監視機能)を有効にしています。これによって、Raspberry PiやASUS Tinker Boardの可用性が著しく向上します。これまでの運用でも、電源を外してしまった状況以外では設置した「CANDY Pi Lite LTE-M」がオフラインになってしまうことはありませんでした。
製品仕様
サイズ
標準使用時:65mmx56mmUSB使用時(付属USB拡張ボード装着時):85mmx56mm(USBケーブル接続部分は除く)
重量
33g(メイン基板単体のみ、スペーサーやネジなどは除く)
電源・電圧
DC 5V
消費電流
19mA〜469mA
供給可能電流
0A〜4A
動作温度範囲(*1)
-25℃〜+70℃
対応SIMサイズ
nano SIM(4FF)
RoHS
基板(モジュール、はんだ含む実装部品全て)、スペーサー、ネジ類、アンテナ及びアンテナケーブルはRoHS対応です。
対応周波数・バンド
Cat M1/Cat NB1: LTE FDD:B1/B2/B3/B4/B5/B8/B12/B13/B18/B19/B20/B21/B26/B28LTE TDD:B39 (For Cat M1 Only)
注)KDDI回線は、Cat M1のみ利用可能。docomoの認証は現時点ではCat M1のみ。
通信速度(*2)
【標準使用時】
Cat M1:下り上り共に最大375KbpsCat NB1:下り最大32Kbps/上り最大70Kbps
通信速度(*2)
【USB使用時】
【標準使用時】と同様
対応キャリア
注)ご利用にはdocomo、KDDI、Softbankが提供しているLPWA専用SIM及びIIJのフルMVNOサービス(個人向け IIJmio IoTサービス、法人向け IIJモバイルサービス/タイプI)が必要です。
キャリア認証・認定
Cat M1:docomo、KDDI、SoftbankCat NB1:Softbank
利用可能地域
グローバル
GNSS/GPS
対応(GPS/GLONASS/Beidu/みちびき/Galileo)
付属品
スペーサー(12mm)、ネジ、アンテナセット(アンテナ2本、アンテナ接続用同軸ケーブル2本。ただし、3Gモデル/LTE-Mモデルはアンテナ1本・同軸ケーブル1本のみ)、USB拡張ボード(USBケーブルは付属しておりません)、ユーザー登録カード、組立手順書
対応ハードウェア・OS
Raspberry Pi Zero/A+/B+/2/3/3+/4 (Raspbian) 、ASUS Tinker Board/S (Tinker OS Debian)
希望小売価格(税別)
11,980円
*1.動作温度は周囲温度(Ta)、ただし結露なきこと。
*2.記載の通信速度は、通信規格上の最大値であり、実際の利用時において通信速度を保証するものではありません。
*3.製品の外観や仕様は、製品改善により予告なく変更されることがあります。
*4.Softbankのネットワークを利用するMVNOに関しては当社で未確認です。
*5.KDDIネットワークでは3Gを利用できません。
*6.紙面に記載の会社名、製品名、ロゴは各社の商標または登録商標です。
*7.2019年12月時点の情報です。
ー その他 補足事項 ー
GNSSをご利用の場合は、GPS専用のアンテナとSMA同軸ケーブルをご用意ください。
当社では、以下の製品にて動作を確認済みです。
- SMA-U.FL変換ケーブル 長さ約10cm(千石電商ほか。付属の同軸ケーブルもご利用いただけます)
- SparkFun GPS-00464 外付けGPSアンテナ3V・SMAタイプ(千石電商ほか)
ー 接続可能SIM(当社調べ)ー
CANDY Pi Lite LTE-M
- IIJモバイルサービス/タイプI(フルMVNO)
- SORACOM Air SIM(Plan-KM1/日本国内)
※本機種搭載のモジュールには、SIMロックはかかっていません