Raspberry Pi Zeroが発売されてから、USB イーサネットを利用して手軽にコンピューターとRaspberry Piをつなぐ記事が「Raspberry Pi ZeroをUSBケーブル1本で遊ぶ(raspi.jp)」を始め、様々なところで投稿されています。

上記の記事をご覧になると分かりますが、Windows 10の場合、USBイーサネット用のドライバーがインストールされていないので特別な手順が必要となりMacやLinuxよりも利用のハードルが高くなってしまいます。

しかし、CANDY Pi Liteとセットで使う場合は、少しだけ手間が省けます。今回は、Windows 10から、固定IPでCANDY Pi Liteを取り付けたラズパイZero(Raspberry Pi Zero WH)にアクセスしてみましょう。

ご注意)通常のRaspbianイメージではこの手順で固定IPを設定できません。

マイクロSDカードの準備

はじめに、「CANDY Pi Lite専用Raspbian OSイメージ」をマイクロSDカードに書き込みます。最新のイメージをサポートフォーラムのサイトから探してダウンロードしてから、「Raspberry Pi Imagerを利用したCANDY Pi Lite専用OSイメージの書き込み方法」にて紹介している記事をご覧になって、書き込みを行なってみましょう。

固定IPファイルの作成と保存

OSイメージを書き込んだら、以下の内容のファイルを作成します。ファイル名は「boot-ip.json」とします。

{
“ip_address”:”192.168.137.200/24″,
“routers”:”192.168.137.1″,
“domain_name_servers”:”192.168.137.1″
}

この「boot-ip.json」ファイルをマイクロSDカードへコピーしてください。PCでは、マイクロSDカードを差し込むとディスクとして認識しますから、エクスプローラーなどでコピーが可能です。MacやLinuxではマウントして「/boot」の直下にこのファイルを置いてください。

機器の準備

CANDY Pi LiteからはSIMカードを取り出しておきます。その後、ラズパイZeroにマイクロSDカードを差し込んで、USBケーブルをラズパイZeroとWindows 10本体とを接続します。 するとラズパイ側に電源が供給されてラズパイが起動を始めます。 ラズパイ側では、次の場所にUSBを差し込んでください。

ドライバーファイルのダウンロード

今回セットアップするドライバーは、自動でダウンロードすることができません。このため、以下のMicrosoftのサイトであらかじめダウンロードしておく必要があります。

http://www.catalog.update.microsoft.com/Search.aspx?q=Acer%20Incorporated.%20-%20Other%20hardware%20-%20USB%20Ethernet/RNDIS%20Gadget

なお、表示した後に、上記の「検索」ボタンを押してから「ダウンロード」のリンクを押してください。そうしないと、正しくダウンロードリンクを表示することができませんので注意してください。 「検索」を押した後、再び同じような画面が出てきます。

よく似ている項目が続きますが、「Acer Incorporated. – Other hardware – USB Ethernet/RNDIS Gadget」の方でサイズが「21KB」の方です。「ダウンロード」ボタンを押すとリンクの画面が出ますのでそのままリンクを押してファイルを保存してください。

ファイルを保存したら、中身を展開して「ダウンロード」フォルダーに保存します。中身には2つのファイルがあるのでその2つを指定して展開します。展開先は「ダウンロード」フォルダーが良いでしょう。

デバイスマネージャーの設定

デバイスマネージャーを起動します。左下の検索窓で「device manager」と入力すると以下の図のように候補が選択されて出てきますので、そのままエンターを押します。

するとデバイスマネージャーの画面が表示されます。 すでにラズパイZeroがUSBケーブルでWindows10に接続されているので、Windows10は、USBデバイスを認識しています。しかし、残念ながら単なるCOMポートとして認識してしまっています。これでは、Windows10側でイーサーネットとして扱うことができません。

そこで、「USBシリアルデバイス(COM5)」をダブルクリックして、「ドライバー」タブから「ドライバーの更新」を行います。COMの番号は環境によって異なることもありますので必ずしもCOM5とならないので注意しましょう。

「USBシリアルデバイス(COM5)」をダブルクリックして「ドライバー」タブを選択するとこのようにプロパティが出てきますので、「ドライバーの更新(P)」を選択します。

するとドライバーの検索方法を選択できるようになるので、「コンピューターを参照してドライバーソフトウェアを検索」を選択します。

「参照」から「ダウンロード」フォルダーを検索対象として「次へ」を押して検索をします。

閉じるを押すと、プロパティの表示が変わり、RNDISデバイスとして表示されるようになります。

これで準備は完了です。

ネットワークの設定

続いて、ネットワークの設定を行います。共有を設定してWindows10に192.168.137.0のネットワークを設定させます(手動でこのアドレスに設定するわけではありません)。

インターネットへの接続にWi-Fi(無線LAN)を使っている場合と有線LANを使っている場合で方法が異なります。

【PCでインターネット接続が有線LANの場合】

「設定」から「ネットワークとインターネット」、さらに「イーサネット」選択します。

すると、ネットワークと共有センターというリンクが出るのでクリックすると上記の画面が出てきます。

アクセスの種類が「インターネット」と書かれた下の方に「ローカルエリア接続」のリンクが出るのでこれをクリックします。

プロパティをクリックします。

共有タブに移動して、「ネットワークの他のユーザーに、・・・」のチェックを入れ、「ホームネットワーク接続」に「イーサネット」を選択します。 設定が終わったらOKを押します。

環境によっては、「イーサネット2」など複数の「イーサネット」がある場合があります。その時は、数が大きい方からお試しください。

すると、USBイーサネット接続「イーサネット」のIPアドレスが「192.168.137.1」に変更されます。もし、すでに192.168.137.0のネットワークが使われている場合は、別のアドレスになりますので、「ipconfig」コマンドでどのアドレスが割り当たっているか確認しましょう。

続いて、EdgeやChrome、FireFoxで「http://192.168.137.200:8100」にアクセスします。

このようにCANDY REDにアクセスできるようになります。URLの最後の/redがなくても、自動的にリダイレクトされますので省略可能です。 TeraTermやPuTTYを使用する場合も、IPアドレス「192.168.137.200」を利用可能です。

【PCでインターネット接続がWi-Fi(無線LAN)の場合】

有線LANの場合と同様ですが、共有設定をするネットワークを「ローカルエリア接続」ではなく「Wi-Fi」にします。 まず「設定」から「ネットワークとインターネット」、さらに「Wi-Fi」選択します。

すると、ネットワークと共有センターというリンクが出るのでクリックすると以下のの画面が出てきます。

アクセスの種類が「インターネット」と書かれた下の方に「Wi-Fi(SSID名)」のリンクが出るのでこれをクリックします。

プロパティをクリックします。

共有タブに移動して、「ネットワークの他のユーザーに、・・・」のチェックを入れます。 設定が終わったらOKを押します。

すると、USBイーサネット接続「イーサネット」のIPアドレスが「192.168.137.1」に変更されます。もし、すでに192.168.137.0のネットワークが使われている場合は、別のアドレスになりますので、「ipconfig」コマンドでどのアドレスが割り当たっているか確認しましょう。

続いて、EdgeやChrome、FireFoxで「http://192.168.137.200:8100」にアクセスすると、CANDY REDのログイン画面に移ることができます。

終わりに

ドライバーをセットアップした後では、「共有」を解除したり設定したりすることにより、固定IPアクセスを無効にしたり有効にしたりすることができます。普段使わない時は、意図しないインターネット接続共有をしないように「共有」を解除しておきましょう。

インターネット接続を共有できますので、SSHでラズパイにログインすると、PC経由でソフトウェアの更新などができるようになります。